Vol. 58
2005.9.12
本格的な「スポーツの秋」を迎えるにあたって
 間もなく季節は本格的なスポーツシーズンとなる秋を迎えようとしています。
 今年は、様々な天変地異が起き、これほど自然の脅威を実感している年はないと思います。

 この夏は、昨年とは異なり、あえて夏期活動を謳わなくとも、自然な形で活動の日程が定着した感があります。しかし、場の開放を掲げて活動している私達にとって、参加していただく皆様の意識・意欲は中々計れるものではなく、時として少数の参加に止まってしまった日も少なくはありませんでした。夏前に開放場所の活性を目的として行った「バドミントンビギナーズスクール」(6月〜7月)後の赤羽中学開放活動へは、7名ほどの皆様が定着して参加いただいておりますが、一番私共が望んでいた、このスクールを契機にバドミントンを始められた皆様の参加には、今のところ具体的につながっていないのが現状です。
 是非、秋になり涼しくなる頃には、スクールをきっかけにされた皆様が、参加してきていただけることを大いに願っております。

 今年度新たに日程を加えた活動として、十条台小学校体育館(北区公立学校の中で最も立派な設備を有する)の空いている土曜日午前中を利用して、「親子でバドミントンを楽しもう」と称して、6月・7月・9月と3回に亘って開催いたしました。中々急な活動であった事に加え、他の週には区が主催する「わくわく土曜スポーツ」のバドミントンが行われていることも関連し、周知が徹底できなかった問題を残しました。但し、次第にその場を必要として下さるご家族も増え出し、この活動の必要性やご要望をお聞きすると、できることなら最低でも月に一度は開催出来る様、施設の確保をしたいと考えております。しかしながら、秋の季節は学校や地域行事が多く、中々それも間々ならないのが現実で、場の確保が可能な限り開催をしていこうという方針で、担当のスタッフと共々努力したいと思っています。

 学校施設の使用に際して、今年度も幾つかの問題点が浮き彫りとなりました。

 先ず一つは、学校長の許可を頂き施設使用を確保した日程に対して、後付けの様に行政日程が入った場合の対応が、区の担当部署から何の連絡や情報を得られないということです。
 代表的な例としては、今回の8月初旬の総選挙決定に伴い、学校体育施設が9月11日の投票日には投票会場となる関係で、当該日の前々日金曜日から当然の如く使用が出来なくなりました。施設をお借りしている立場から言うと、区行政の方針により、学校長より許可を頂き手続きを済ませた時点で、施設使用料を区に対し支払っております。にも拘らず、区担当からは、何の連絡も支払った使用料に関する対処方法も相談がありませんでした。加えて、学校の事務手続き窓口となる副校長へは、総選挙の日程が決まった直後に、こちら側からご連絡を入れ善後策の打ち合わせを学校と行わなくてはならないという事です。学校施設・設備使用の最終責任者・許可権者は教育委員会の長たる教育長であり、施設利用者に対し公立施設の施設管理部署として、迅速な対応をする事が当たり前だと思います。この件は、学校側とは解決していますが、行政側との解決はまだ成されていません。
 施設使用申請をした際には、申請書という書類となって区には届いている筈です。その書類に基づいたデータベース化が成されていれば、迅速な対応が充分可能であると思います。今の時代、飛躍的にOA化が進んだ中、こんな初歩的なデータが即座に確認出来ない現状は如何なものかと痛感します。過去にも、同じ様な防災訓練や地域イベント等での問題が生じていたにも関わらず、何の対策も打たれていないのが現実です。
 
 次に、十条台小学校体育館を施設使用する際に以下の様な問題が生じています。
・上棟部に位置するパノラマプールが休館及び何等かの事情で閉められた場合、体育館に併設するトイレ・シャワールーム並びにそこに向かう廊下に対し、セキュリティシステムが働き使用が出来なくなる。
・地域の体育館としての入口は、体育館建物側部の内階段途中にあり、岸町側下方入口と南橋側上方入口のプールに併設した施設として備えられている。体育館用の自転車置き場も下方入口に設けられている。因ってプール施設が閉められると、この両方の入口も閉鎖され、体育館施設を使用しようとする者は、学校校庭を横切った学校児童が使用する昇降口からの入場を余儀なくされ、場合によっては、学校施設への不審入場とも取られかねない。
・区に納める施設使用料の中には、この体育館が有する各設備の使用も含まれており、設備の使用が不可能となればその使用料に値しないことになる。
 等が挙げられますが、根本的には区民が利用する為の施設として、同じ建物内に併設する施設であっても、プールの使用と体育館(ジム)の使用は全く別の使用目的があり、増してや、この施設はプールの中に付帯されている体育館では無く、お互いに独立した使用目的を有する施設なのだということだと考えます。
 そういう観点から、体育館関連設備とプール側設備に関するセキュリティシステムは、全く別のラインで行うべきで、いかなる場合でも体育館施設使用者が不便を感じるようなシステムであってはならないと思います。この事は物理的に解消することなど容易い事で、当たり前な手立てを打たない区関係部署には強く申し入れを行ってきました。既に4回に亘って区に対し申し入れを行っておりますが、未だに解決されていないのが現状であり、同じ状況を何度となく繰り返している有様です。利用者側からの要望に対し区担当は、その場では前向きな回答を示す様なポーズをしてきましたが、2年以上に及び具体的な策が成されておりません。
 今回は断固とした対応を求めようと思っています。
 ともすると、区担当部署はプール管理の現場や学校事務担当者に対応を丸投げしようとする姿勢が見受けられ、条例も含め抜本的な見直しをする気配りも行動も見られませんでした。区営施設の管理は、当該関係部署が使用に関しての管理を行っている筈で、矛先を変えるような対応には容認することはできません。今後の地域施設の在り方を考える上でも、一過性の対応ではなく、根本的な方向性も含め現状のシステムの歪みを考え直すことが求められると思います。

 何れにしても、北区でスポーツ振興の気運を高める為には、この様な施設使用に対する矛盾点や利用者である区民が潤滑に使用出来るような環境整備が必要で、関連する行政担当は区民サービスの観点から、区民が意欲的にスポーツに取り組めるよう、きめ細かいサポートをして欲しいと願っています。
 特定の区民に施設を貸し与えてやっているといった管理姿勢は、もう時代錯誤になってしまったことに目覚めて欲しいものです。