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8月のつぶやき
夏期卓球バドミントンコミュニティ活動を終えて
 
 今年の夏は、記録的な猛暑が続き、連日35℃を越える真夏日を経験しました。この気温で陽射しの強い外での暑さは言うまでもありませんが、それにも増して体育館の中の暑さは尋常ではありませんでした。まるでビニールハウスの中にいるような、じっとしていても汗が吹き出てくる異様な蒸し暑さで、こんな状況が2ヶ月も続くと身体がもたないのではないかと、当初はとても不安を感じました。
 予想をはるかに越えた暑さの中、当初に計画した通り、子どもたちの夏休み期間を利用した、夏期の卓球・バドミントンコミュニティの集中活動を行いました。少しでもスポーツに触れられる環境を子どもたちに経験してもらいたいことと、地域での友好・親睦のためのスポーツ環境を提案する目的で、7・8月を通して32回の活動日を設定しました。通常ならば、原則第1・3日曜日夜を中心に、毎月3〜4度程度の開催なのですが、平日や土曜日など学校体育館が使用出来るように交渉し、7月には13回・8月には19回の開催を行いました。定期開催日以外は、高校生以下の子どもたちには負担の無い様に、無料で参加してもらいました。期間中には、正直1・2度「計画して失敗したな」と萎えかかった時もありましたが、暑い中でも楽しみに通って来てくれる参加者が一人でもいれば、「やって良かった!」と自分達に言い聞かせて頑張ったつもりでいます。
 開催していく中で、やってみなくては判らないことが沢山ありました。夏休み期間を過ごす子どもたちは、夫々に個人差があり、ほぼ毎回の様に参加してきた子がいたり、その逆で、夏休みだから参加してこない子もいたりで、千差万別な参加状況には新たな発見を感じました。それだけ多種に亘った開催日程の中から、選択して参加してくる方々が多く、総体的には企画して価値があったのかなと感想を持ちました。

 このようなコミュニティ活動は、出来るだけ参加してくる方々の立場になって考えていかなくてはならないことは言うまでもありません。そうかといって、絶対多数のニーズに流される企画・運営をしたのでは、少数のニーズを排斥してしまう結果となってしまいます。その辺を我慢強く見定めながら、出来るだけ広いニーズに応えられるような環境が今後は求められているのでしょう。
 一つ気か付いたことは、スポーツを通じたグループ構成、例えば、競技団体や競技を目的とするクラブ・地域の任意クラブなどを見ると、組織・グループ内での人間関係が濃密になりすぎて、新たに参加してくる方々が入り込む隙間を与えないような壁を感じてしまいます。当のグループ側では、そのような意識を持ってはいないのでしょうが、外目から見るとどうしても萎縮感を持ってしまうほど濃い連携が強く映ります。
 その全てを否定はしませんが、私達の地域クラブでは、参加される方々が楽しく時を過ごしていただくことが一番重要で、楽しくなければ二度と参加したいとは思わないでしょう。前述の濃密なグループ感を感じられてしまうようでは、私達の理念・目標には反していることになります。参加してくる方々によって、目的が様々である事は言うまでもありませんが、それだけに初心者から上級者が同じ環境で楽しめる目的作り・場作りを心掛けていかなければなりません。加えて、常連のメンバーには、この点をしっかりと理解していただき、個の意識・我侭な行為が強く出ることがないような雰囲気作りに心掛け、共に協力して欲しいと思っています。
 スポーツをする環境では、得てして、「上手い者・強い者が偉い」的な間違った崇め方が、当たり前のように横行してしまいます。私達も様々なところでそのような場面を体験してきました。それによって、スポーツをしたいけど「出来ない」・「やりたくない」群の方々が多く生まれてしまいます。する場所・出来る場所も限られた中で、一人でも多くの皆さんがスポーツに親しめる環境を築く事は、並大抵の努力と意識では出来ないと思いますが、少しでも思い描いている環境に近付けるよう、スタッフ一同力を合わせ努力していきたいと願っております。

 今回の夏期活動には、延531名の皆さんに参加していただきました。運営・管理をしたスタッフを加えると、600名を越えるメンバーが参加したことになります。人数の実績というより、参加された方々のニーズに応えられたかが問題ですが、それなりの満足は得ていただけたのではと感じています。その証拠に、活動の最後に行った「ミニ大会イベント」には、50名を数える方々が参加していただき、体育館が狭く感じるほど盛り上がり、限られた時間の中でそれなりの楽しい一時を過ごされたと思います。単に、企画したイベントの良し悪しではなく、子どもから大人まで同じ環境で楽しめた時間が出来たことが、とても有意義だったと自画自賛しています。
 今後もより良い環境作りを目指し、努力をしていくつもりでおります。

 この間ご協力いただきました、会場施設の学校長・教頭先生及び北区教育委員会体育課は元より、告知にご協力いただいた日本マクドナルドの4店舗・商品のご提供をいただいた大塚製薬各位に対し、地域クラブ一同心より御礼を申し上げます。
 加えて、参加をしていただいた皆様には有難うございました。今後とも宜しくお願い申し上げます。
 by Gori
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